さっと読める今日の社会を良くするニュース 第2号 (2021/07/21)
【編集長のボヤキ】
オリンピック・パラリンピックに関する諸々のニュースに一喜一憂する日々です。
【本日のピックアップニュース】
■ 小山田圭吾さん“いじめ”発言で 障害者の家族団体が声明発表 | オリンピック・パラリンピック 大会運営 | NHKニュース
そのうえで、「小山田氏は謝罪文を公表したがこれをもって真摯(しんし)な説明がなされたとは受け止められない。また組織委員会も『いかなる差別も禁じる』という五輪憲章の理念に照らして、なぜふさわしいと考えて起用し今回も退任を求めないのか、説明が必要だ。両者とも記者会見のような公式な場でしっかり説明すべきだと思う」としています。
東京オリンピックの開会式で楽曲を担当する小山田圭吾氏が、過去の音楽誌のインタビューにて障害のあるクラスメイトや特別支援学校の生徒をいじめをしていたと話していたことが大炎上し、開催直前に辞任・楽曲の不使用が決まりました。この件については様々な意見や見方があると思いますが、小山田氏の発言のなにが許されないかについては「全国手をつなぐ育成会連合会」がとてもわかりやすい声明を発表しています。
また、辞任や楽曲の使用をとりやめることについてもやりすぎだという意見もありますが、オリンピック憲章には「 人種、宗教、政治、性別、その他に基く、国もしくは個人に対する差別は、いかなるかたちの差別であっても、オリンピック・ムーブメントへの帰属とは相入れないものである。」という理念を掲げており、この理念と相容れない形で悪質ないじめを繰り返していたことを公言している人物をオリンピック・パラリンピックに起用することは日本の人権問題の意識が疑われることにつながりかねないことです。
なぜ小山田氏を起用したかについては組織委員会は「クリエイティブチームが選んだ」と説明しています。小山田氏のクリエイティブな才能は貴重なものでチームとしては不可欠と考えたかと思いますが、「オリンピックの理念」という前提があってのオリンピック開催ですので、どこかで歯止めがかからなかったのか、ということは強く感じています。
「過去の言動で現在の功績を断じてはいけない」という言説はもっともです。しかし同時に「過去の言動の責任をおう必要がある」ということも当然のことです。このバランスをどうするかを一人ひとりが「自分ごと」として考える必要があり、それが差別を少しずつなくしていく道であるのではないでしょうか(く)
【ビジネス】
■ トヨタ中心トラックEV技術開発会社 スズキとダイハツ資本参加 | 電気自動車 | NHKニュース
トヨタ自動車を中心にトラックの電動化技術などを開発している会社に、軽自動車を得意とするスズキとダイハツ工業が資本参加することになりました。コストを下げた軽自動車サイズのEV=電気自動車の技術開発などを加速させていくとしています。
■ 二酸化炭素を出さないアンモニア燃料の発電 研究開発進む | 環境 | NHKニュース
石炭火力発電に対しては国際的な批判が高まっていますが、電力業界では、アンモニアを燃料に使うことで、既存の発電所を稼働させながら脱炭素を目指す動きが広がっています。
■ 調達方針にもSDGsを明記する企業は4割、実態調査 #広報会議 | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議
日本能率協会総合研究所と日本能率協会コンサルティングは7月19日、「ESG 時代のサプライチェーンマネジメントに関する自主調査」(国内161社対象、2021年2~3月調査)を公開した。それによると、SDGsを重視する趣旨が「経営方針」等に明記されている企業は7割であるのに対し、「調達基本方針やサプライチェーン方針」にも明記されている企業となると約4割に留まった。
【地域】
■ 「実質無利子・無担保融資」で地域課題に取り組む社会起業家を共同で支援。京都信用金庫とボーダレス・ジャパンが包括連携協定を締結並びに記者会見のお知らせ|株式会社ボーダレス・ジャパンのプレスリリース
株式会社ボーダレス・ジャパン(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:田口一成)と京都信用金庫(本店:京都府京都市下京区、理事長:榊田隆之)は、地域の社会課題を解決するソーシャルビジネスに取り組む社会起業家を資金・経営両面から支援する連携協定を締結しました。つきまして下記日程で記者会見を実施致します。
■ 大田区SDGS副業、アフターコロナ時代を見据えて始動。先行エントリー開始:時事ドットコム
大田区SDGs副業は大田区における「SDGs(持続可能な開発目標)」の課題解決に向けて、共に推進していく副業人材を大田区内外問わず全国から募集していき、サスティナブルな大田区運営に向けて町工場や商店街、HICity(羽田イノベーションシティ※)等を中心に取組んでいきます。また、アフターコロナ時代を見据えて、先進的な取組にもチャレンジしていきます。
【国際】
■ 【SDGs】販売終了した下着をニジェール共和国へ寄付する加藤貿易「商品を最後まで無駄にしない」(ウォーカープラス) - Yahoo!ニュース
【王麗華さん】「DARK SHINY」は、常に新しいデザインが登場すると同時に、販売終了となるデザインもあります。その販売終了と決まったデザインのなかで一定期間が過ぎたものについては、廃棄処分とするのではなく、寄付という形で、商品を最後まで無駄にすることなく大切に送り出しています。
■ フィリピンの貧困層を支援するフィンテックを使った無担保ローン<モーサテ>|テレ東プラス
もう一つ、ビッグデータ、ITを生かして貧困対策につなげる取り組みもしています。フィンテックを活用した貧困層向けのローン支援です。庶民の交通手段としてフィリピン全土で使われている「トライシクル」という、オートバイにサイドカーをつけたタクシーのような乗り物があります。ドライバーは貧困層出身者がほとんどです。新型コロナ拡大で交通規制もありましたので、トライシクルの利用者が激減をして、収入がなくなってしまう事態に直面しています。
【ジェンダー】
■ 「ジェンダー不平等国」に、等身大で向き合った。東海テレビのCM、制作チームが“当事者として”重ねた議論 | ハフポスト
「ジェンダー不平等国で生きていく。」そんな印象的なタイトルの東海テレビ(名古屋市)のキャンペーンCMが、2021年6月下旬からYouTubeで公開されている。 男性が圧倒的多数の政治の世界でもがく女性議長、家庭内の性別役割を問い直す夫婦、「男の子らしさ」「女の子らしさ」の違和感に気づく子どもたちーー。さまざまな年代や性別、環境の中で生きる人たちに、身近で感じるジェンダーの課題について考えていることを取材して制作された。登場人物たちが、時に言い淀みながら、もやもやとしていた感情を言葉にする姿を映し出す。
■ 意欲ある女性を後押し 女性リーダー育てる基金設立(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
「女性リーダー支援基金 ~一粒の麦~」を設立したのは、公益財団法人パブリックリソース財団(東京都中央区)。「女性はポテンシャルがあっても、男性優位の社会ではサポートなしに壁を越え、リーダーになるのは難しい」と実感してきたという匿名の女性から寄付を受け、年間5人、3年間で15人に、1人あたり100万円の活動奨励金を支給する。
【子ども支援】
■ 不妊治療 保険適用拡大向け議論開始 年内にも結論の方針 | 医療 | NHKニュース
不妊治療は、現在は一部を除いて公的保険が適用されず、経済的な負担が大きいことから、政府は、治療を受ける人の負担軽減を図ろうとことしから助成制度を拡充したのに続き、来年度からは自己負担が原則3割となる保険適用の対象を拡大する方針です。
■ ソーシャルアクションを起こしたい子ども・若者を応援するプロジェクト「WE ARE THE MOVEMENT 2021-2022」メンバー募集開始 - 産経ニュース
認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(所在地:東京都世田谷区南烏山6-6-5-3F、代表:中島早苗)は、地域創生・災害復興に関する非営利団体や活動への支援を行っている「大東建託グループみらい基金」の協賛・助成を受け、ソーシャルアクション(社会貢献)を起こしたいしたい子ども・若者たちをサポートするプロジェクト「We are the MOVEMENT 2021-2022」のメンバーを、7月12日~8月31日の期間で募集します。
■ 生活困窮家庭における子どもの自己肯定感向上や、ミントのサステナブル化にライオンが取り組む 「インクルーシブ・オーラルケア」とは? | ガジェット通信 GetNews
生活困窮世帯の子どもたちは、歯みがきを当たり前にするなどの、ライフスキルの獲得が難しく、褒められる経験も少ないことから、子どもたちの自己肯定感が著しく低くなってしまうことが問題に挙げられている。
【家庭・生活】
■ 今さら聞けない「SDGs」…みんなどんな風に家庭で取り組んでる?子育て主婦層418人に緊急アンケート!(レタスクラブ) - Yahoo!ニュース
最近よく耳にするようになった「SDGsという言葉。テレビでも「SDGs」に関する特集が組まれたり、家族で「SDGs」について話し合うことが学校の宿題となるなど、徐々に私たちの生活の中にも浸透してきています。
■ SDGs×料理家インタビュー 今井亮さんに聞く「私たちにもできるSDGsって?」(レタスクラブ) - Yahoo!ニュース
SDGsとは、貧困、人種差別、人や国の不平等、環境破壊など、地球上の様々な問題を解決するために、2030年までに世界が取り組むべき目標のこと。なんだか難しい気がして「自分には関わりのないもの」と思いがちですが、日々の暮らしの中で私たちにもできることって想像以上にいっぱいあるんです。そこで、料理家の先生に日頃意識しているSDGsについて教えていただきました。第一回目は今井亮さんです。
■ フィンランド・ラハティ市、「新たな」クラフトビール開発。ガチョウの糞など活用 | ハフポスト
ビール醸造所「ANT BREW」のカリ・プットネン氏は「今回のシリーズは、ビールをきっかけに、ビール愛飲家が食品の廃棄、廃棄物の利用、都市農業(アーバンファーミング)、地域食材、野生の食材について話し合う重要な機会をつくろうというものだ。ラハティ・ヨーロピアン・グリーン・キャピタルとの連携は素晴らしいこと。われわれは新たな素材を使った醸造方法を常に追求しており、既成概念にとらわれることなく物事を考えることを恐れない」と語っている。
【障害・難病】
■ 精神・発達障害のある性的少数者 就活「困難」に寄り添う 東京のNPO福祉事業所開設へ:東京新聞 TOKYO Web
リビットは、精神・発達障害のある性的少数者らを対象にした就労移行支援事業所「ダイバーシティキャリア」を八月に東京・新宿に開く予定だ。専門の相談員を配置し、多様な性にまつわる困難や悩みにもきめ細かく対応しながら就職を支援。利用者は週に何日か通い、面接の練習をしたり、職業訓練をしたりする。多様性に理解のある企業や、同じような境遇で既に働いている人との交流も通じて、働くことへの自信を深めてもらう。
■ 「カブトムシドーム」できた 1000匹 間近で観察・採集 障害者就労支援NPOが開所 鹿児島 | 鹿児島のニュース | 南日本新聞 | 373news.com
恵夢会は「障害者のやりがいにつなげてほしい」と、昨夏からヘラクレスオオカブトの幼虫を飼育・販売している。責任者の谷昌樹さん(30)が「スズメバチやダニがいる山に行かなくても、安全に観察できる場所をつくりたい」と、構想と工事に半年ずつかけて今年7月に完成した。
【イベント】
■ 日本各地の習い事教室が開催!『夏休み!SDGs体験ワークショップ』|株式会社趣味なびのプレスリリース
15,500の教室が登録する、趣味とまなびの「体験」&「教室」さがしサービス『趣味なび』を運営する株式会社趣味なび(東京都港区、代表取締役CEO:伊東 祐輔、URL: https://coto.shuminavi.net/ 、以下「当社」)は、社内プロジェクトである趣味なびエシカル消費推進部による子供向けイベント『夏休み!SDGs体験ワークショップ』を行うことをお知らせいたします。
■ SDGs時代の働き方と社会貢献を考える。自分のスキルと経験を社会課題領域で活かすためのオンラインセミナー開催〜7月26日(月)夜〜|株式会社Cannpassのプレスリリース
PR/キャリア/人材育成を軸にした事業を展開する株式会社Cannpass(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:山崎春奈)は2021年7月26日(月)19:30より、「SDGs時代の働き方と社会貢献を考える。自分のスキルと経験を社会課題領域で活かすためのオンラインセミナー」を、株式会社morning after cutting my hairと共催いたします。
【本日の雑感(編集後記)】
新型コロナウイルス感染症の感染再拡大が加速しており、都内だけで連日1000人を超える感染者が報告されています。その中で2日後に迫った五輪開催に対する国民の意見は真っ二つに割れ「国民の分断が生まれている」とすら評される状態でSNSを開けばすぐに「いがみ合い」を目にしてしまいます。
そういう中でもなんとか社会全体をよくしよう、地球環境を守ろう、という活動を続ける方々がいるし、その活動を少しでも伝えようとすることはそれ自体が希望なのだと「さっとニュース」を編集しながら強く感じています。
これからも良いニュースをどんどん送っていきたいと思いますので、よろしければぜひtheLetterに登録していただき、配信をお楽しみいただければ幸いです。今後とも宜しくお願いいたします。(く)
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