さっと読める今日の社会を良くするニュース 第7号 (2021/05/18)
【編集長のボヤキ】
私が住む東京でも、例年より早く梅雨入りしそうな空模様が続いています。この時期は常に体調が悪いので、なんとか踏ん張っていきたいです。
【本日のピックアップニュース】
■ ”イケてる福祉施設”を作れば、障害者が「かわいそう」なんて誰も思わなくなる(佐藤 典雅) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
社会福祉学ジャーナルという業界紙があるのだが、それに私のこの「ダサい」が一冊は引用で、もう一冊は文章で掲載された。知り合い以外にも、「福祉のダサさ」に問題意識をもっている方がいてうれしい限りだ。実際に仲の良い福祉の経営者はみんな福祉の現状を打破するために「かっこいい福祉」を運営している。ということで、今回は「なぜ福祉がダサくてはいけないのか」について書いてみる。また同時になぜダサくならざるをえなかったかの業界的な構造についても触れておく。(略)何がつまらないかというと「空間」とそこで働いている「人」の両方がである。とてもじゃないけれど14歳の息子をこんなところに預けたいとは思えなかった。それで6年前に自分でアインシュタイン宮前平をスタートさせたのがはじまりだ。
・編集者は元々障害者福祉・行政に関わっていた人間で、障害者施設の「ダサさ」については認識していました。しかし、なぜ「ダサい」施設が当たり前なのか踏み込んで検証したことがなく、また、ここまであけすけに障害者施設の運営に踏み込んで書かれた記事もあまりなかったように思います。
・福祉施設の運営は利用者に手厚くしようとすればするほど経営が厳しくなり、また、行政からの補助金が大きな収入を占めるので、予算はとにかく限られているという現状があります。公的な社会福祉が担当する分野と、ビジネスの領域がうまく組み合わさって「ダサい」施設からの脱却が望まれると思いました。
・障害者に関わるプロダクションは「とにかくダサい」というのが定番のイメージだと思いますが、最近は障害者だけのファッションショーが開催されたり、おしゃれな車椅子を開発するベンチャー企業などが少しずつ出てきています。「障害があってもなくても通いたくなる施設」や「障害がなくても着けたくなるような補助器具」がもっと広まれば障害者のネガティブな印象が少しずつ変わっていくかもしれませんね。
【政治】
■ 政府が入管難民法改正案取り下げ方針固める | 共同通信
政府は18日、入管難民法改正案を取り下げる方針を固めた。立憲民主党など野党の理解が得られないため。複数の政府、与党関係者が明らかにした。
【社会】
■ ネットの誹謗中傷を抑止する新たな仕組み「誹謗中傷監視システム」 16年のボランティア経てNPO法人を設立|ビリオンビーのプレスリリース
一般的にネットの誹謗中傷の解決策としては、削除や書き込み者の特定などがあげられますが、ネットの誹謗中傷を削除するには高額な費用や年月が掛かり、精神的、金銭的負担が大きすぎることから、多くの人は泣き寝入りするしかないのが今の現状です。急速に広まったネット社会において正しいネットの使い方や、何が違法で罪になるのかが、正しく教育されないまま今日まできてしまったことが本当の原因だと考え、書かれてしまったことに対する対応も必要ですが、当社は「そもそも書いてはいけないことを教育する」ことに重きを置いて取り組んでいます。
■ シングルファーザーの「変な意地」 当事者を悩ます「男のくせに」論
持田さんは支援活動が練馬区に認められ、男女共同参画を進め方を議論するための区の会議のメンバーになったこともあります。そして、いまの日本のジェンダー問題の議論の高まりのなかで、シングルファーザーの問題が置いてきぼりになっているのではないかと感じています。「『女のくせに』という言葉が問題視されますが、私は『男のくせに』って言われるんですよ。日本では女性は家事、男性は仕事、という価値が根強く残っていますから」「よく『隠れた貧困問題』て言うじゃないですか。『隠れたシングルファーザー問題』は確実にあるんですよ。本人たちが言いたがらないので、表にあまり出てきませんが」
■ SDGs普及へ出張授業 時事ユーチューバー・たかまつななさん | 毎日新聞
――SDGsを伝えるため学校などで出張授業をしています。 ◆子供たちにツケを回したくないと思って始めた。出張授業をしながら本質的な部分が伝わっていないのかなと感じることがある。学校では、SDGsについて「プラスチックやゴミを減らそう」などと環境問題の文脈で教えようとする傾向がある。多くの子供にとって身近で理解しやすい項目なので仕方が無いと思う。だがそうした身近な問題を押さえたうえで、「持続可能な社会」を実現するために取り組むのだという全体像をきちんと伝えなくてはいけない。
【ビジネス】
■ マクドナルドのトレイ、“茶”と“緑”で分かれているワケ - BCN+R
今回注目したのは、緑色のトレイ。元から使われていた茶色に加えて2018年に登場した“新色”だからだ。初年度の生産枚数は10万枚とのこと。以来、少しずつ数を増やしている。18年と言えば、同社がハッピーセットのおもちゃを回収し始めた時期と重なる。消えたおもちゃたちはどこへ行ったのか。同社マーケティング本部 ナショナルマーケティング部の大湯緑氏に尋ねると、あっさりと回答が得られた。この新色トレイの正体はやはり「役目を終えたハッピーセットのおもちゃ」なのだという。素材の約10%におもちゃ由来の樹脂が利用されており、循環型社会の実現を目指す姿勢が目に見える形になっている。
■ 「生理は隠すべきもの」をデザインで変える 蜷川実花さんブランドとコラボ商品が誕生 | ハフポスト
理用ナプキンのデザインに関しては、私自身が当事者の一人として、「なんでこんなにかわいいと思えるものがないんだろう」と疑問を持っていました。最近は少しずつ、いろいろなデザインが見られるようにもなってきましたが、主流はやっぱり、淡くておとなしい色使いのもの。そこで表現されている女性像は画一的過ぎると感じていましたね。以前、仕事でアメリカに行ったときのこと。スーパーマーケットの生理用品売り場へ足を運んだら、日本では見かけないような模様があしらわれた商品、ビビッドな色味の商品がたくさんあって、「カワイイじゃん!」ってテンションが上がりました。まとめ買いしてトランクに詰めて、日本に持ち帰ったくらい。そういう経験もあったので、「こういうデザインのナプキンが欲しかったんだ!」というこだわりを実現させてもらえるなら、ぜひ挑戦したいなと思いました。
■ UCCが考えるサステナブルなコーヒーとは? - 新ブランド「ORIGIN BLACK」発売 | マイナビニュース
「新ブランドのコンセプトは、"特別な豆の特別なブラック"です。原料選定もUCCらしいもの、そして背景のルーツやストーリー、起源なども含めて選定しています。今年40周年を迎えるUCCの自社農園と関わりのあるブルーマウンテンと、SDGsの観点から、JICA国際協力機構の森林保全プロジェクトを通して安定的に収穫できるようになったベレテ・ゲラ産の豆を採用しました」「UCCでは、グループサステナブルビジョンとして、生産国との協業、コーヒーの価値創造、環境活動、責任ある事業活動という4つの重点項目を設定しています。生産国の抱える問題を解決し、質の良いコーヒーを調達・マーケットに流通させ、美味しいコーヒーを消費者に届けることで経済のループを作り、循環型社会の実現に貢献していきます」と中平氏。
■ TBS、日本最大規模のスタジオを100%再エネ化 番組撮影も再エネで | ニュース | 環境ビジネスオンライン
今回の再エネ化は、「J-クレジット(再エネ電力由来)」を活用して行われる。この「J-クレジット」は国内の住宅に設置された太陽光発電設備より創出された再エネ電力由来のもので、みんな電力(東京都世田谷区)を通じて購入する。これによりTBS緑山スタジオでは100%再エネによる電力でテレビ番組の撮影が行われることになる。
【芸能】
■ 市川海老蔵、日テレSDGS新キャンペーンで特別大使 2013年から植樹活動を継続|オリコン|北國新聞
歌舞伎俳優の市川海老蔵が、日本テレビの新キャンペーン『Good For the Planet ウィーク』(GFP)特別対しに就任した。5月31日から6月6日まで、同局がSDGs(持続可能な開発目標)の17項目を中心に、人のため、暮らしのため、社会のため、そして未来のためにできることを視聴者と一緒に考えていく1週間で、各番組が、さまざまなジャンルの“未来にいいこと”“地球にいいこと”を発見・発信していく。
■ 綾瀬はるか 「SDGSカラー」の衣装を披露:動画ニュース:山陽新聞デジタル
女優の綾瀬はるかが13日、東京都内で行われた日本コカ・コーラ「サスティナビリティー戦略発表会」に、黄色のワンピース姿で登場した。衣装について聞かれた綾瀬は「普段は白とか黒ですが、SDGsのカラーにしてみました」と述べ、イベントへの意気込みを服装に込めた格好だ。
■ 橋本環奈が日テレ系SDGsキャンペーンのサポーターに「一緒に学んでいきたい」
同キャンペーンはTOKIOがパーソナリティーを務め、日本テレビ系の番組がさまざまなジャンルの「未来にいいこと」「地球にいいこと」を発見・発信していくもの。SDGs(持続可能な開発目標)の17項目を軸に、同局の番組と出演者たちが、未来のためにできることを視聴者と共に考えていく。
■ 超速パラヒーロー ガンディーン:NHK特撮ドラマ ヒーロー「ガンディーン」ビジュアル解禁 “ジオウ”奥野壮が変身! - MANTANWEB(まんたんウェブ)
「超速パラヒーロー ガンディーン」のテーマは「パラスポーツ×本格特撮」。障害を抱えながらも大きな夢を持ち、パラ陸上の練習に打ち込む17歳の高校生が、仲間が作るサポート・ギアを駆使して侵略者から地球を守る。奥野さんが強化スーツに身を包んだ車いすのヒーロー「ガンディーン」に変身する主人公の高校生・森宮大志を演じ、小芝風花さん、つるの剛士さんらも出演する。
■ 大炎上かつ大絶賛…アメリカで一番流行っている曲の「過激さの正体」(池城 美菜子) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)
ゴスペル・シンガーの父親をもつリル・ナズ・Xは、「10代は絶対に悟られないように過ごしていた」という。彼が話題作りに長けているのは事実だが、カミングアウトは一過性のバズのためではない。「同じ悩みを抱えている、僕より若い人たちのためにカミングアウトした」と明言しているのだ。25歳以下のLGBTQの若者をサポートする非営利団体トレバー・プロジェクトの調査によると、全米の10〜24歳までの若者の死因の第2位が自殺であり、中でもLGBTQの若者による自殺未遂は、ヘテロ・セクシュアルの若者のそれに比べて4〜6倍と深刻である。
■ 「本当にまだ迷っている…」3時のヒロイン福田麻貴が橋下氏に語った“容姿いじりネタ封印宣言”の真意 (1/2)
15日のABEMA『NewsBAR橋下』のゲストにお笑いトリオ「3時のヒロイン」の福田麻貴が出演した。先月、自身のTwitterで「この数週間で容姿ネタに関してじっくり考える機会が何度かあって、私達は容姿に言及するネタを捨てることにしました!」と宣言し話題を呼んだ福田が、その真意について説明、芸能界の「コンプライアンス問題」について橋下氏と議論した。
【テクノロジー】
■ eboard、映像授業字幕「やさしい字幕」実証事業を開始 - WorkMaster(ワークマスター)
NPO法人eboardは、全国的な休校が続いた2020年春の新型コロナウイルス感染拡大時、ICT教材eboardを全国100万人以上に届けることができた。一方で、聴覚障がいや日本語支援が必要な子に配慮されたオンライン教材が社会的に不足していることから要望が相次ぎ、同年秋には、団体が保有する小学校高学年と中学校の映像授業約1600本に「やさしい字幕」をつけるプロジェクトをスタートさせた。
【イベント】
■ NPOカタリバ、5/23に外国ルーツの子ども教育最前線オンラインセミナーを開催 |認定特定非営利活動法人カタリバのプレスリリース
認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下 カタリバ)は、5月23日(日)、教育関係者を対象に、外国ルーツの子どもたちの教育現場や、当事者たちの声から、いま本当に必要とされている支援について考えるオンラインセミナーを開催いたします。また今回、本セミナーを報道関係者に特別公開することになりましたのでお知らせします。
■ 日々手にするものから、ソーシャルグッドを考える。5月20日 オンラインイベント開催【無料】 | MASHING UP
「体験型ストアb8ta(ベータ)」では、2021年5月1日(土)より、SDGsの取り組みを推進する7ブランドとの合同イベントを b8ta Tokyo - Yurakuchob8taにて開催している。エシカル素材を採用したバッグ、環境に配慮したパッケージのコスメブランドなどの展示・販売を通して、SDGsの取り組みを広めようという狙いだ。5月20日(木)には、MASHING UPとコラボし、2つのセッションをとおしてSDGsについて深掘りするオンラインイベントを開催する。日々手に取るプロダクトからSDGsを考えるきっかけに、ぜひ。
【調査・研究】
■ 「SDGS」の認知率が54.2%に上昇 最も意識されている行動は「レジ袋の持参」(MONEYZINE) - YAHOO!ニュース
SDGsに関する商品やサービスの利用意向を複数回答で聞くと、もっとも多かったのは「レジ袋を使わずに済むよう持参する買い物袋等」の64.5%だった。以下、「型落ち品、新古品、傷物、不揃いのような機能的には問題のない訳あり品」(36.9%)、「自分の必要な分だけ購入できる量り売り」(35.5%)、「家にある不用品を簡単に取引できるインターネットのフリマやオークション」(33.2%)などが続いた。
■ 22卒就活生の約7割が、SDGsについて認知 企業選びにも影響し「将来性の指標になる」の声
Q1で「SDGsに対する姿勢や取り組み」と回答した方に「Q2.その理由はなんですか?(複数回答)」(n=95)と質問したところ、「企業の社会的役割を重視したい」が55.8%、「将来性のある企業だと判断できる」が52.6%、「コロナ禍で持続可能なビジネスモデルの必要性を実感したから」が40.0%という回答となりました。
【本日の雑感(編集後記)】
・日々、SDGsなどに関するニュースを集めていると、本当にこれが社会にとって良いことなのだろうか、ただ「それっぽい」名称を使ってるだけじゃないのだろうかと思う記事も多く目にします。
・もちろん、そのような活動自体を否定するわけではないですし、そもそも「社会に良いこと」というものが、すべての面でメリットがあるわけでもありません。必ず何かしらネガティブな影響も生まれるものだと思います。
・如何にネガティブな影響を抑え、ポジティブな影響を与えていくか。そのような取り組みのニュースを厳選してきたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
・また、このニュースの運営母体「おかえり村」では「村人」を募集しています!詳しくはこちらをご覧ください!お待ちしております!
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